マグネシウムの効果とは?便通・脳・髪との関わりと食品・サプリの注意点

フリーランスライター&Web編集者。北海道在住。絶賛子育て中で、まもなく2児のパパになります。料理は完全に妻任せですが、三度の飯より食べるのが大好きです!仕事の時間が自由な強みを活かし、スーパーへの買い出しと食材選びには毎回同行して食のプロデューサー気取りで楽しんでいます。作る側だけでなく、食べる側・買う側の視点も交えながら、おいしいものに関する情報を発信中です。
「毎日なんだかすっきりしない」「家族の健康や食生活に偏りがないか心配」と感じることはありませんか?忙しい日々の中で、どの栄養素を意識すれば良いか迷ってしまいますよね。
そこで意識したい栄養素のひとつが、必須ミネラルである「マグネシウム」です。
この記事では、食生活♥♥ロピアが、マグネシウムと骨・筋肉・神経との関わりや、便通との関係について解説します。さらに、あおさや納豆など身近な食品、毎日の食事に取り入れる工夫、サプリメントを使う際の注意点まで紹介します。
家族の食生活を整えるヒントが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
マグネシウムの効果とは?体内での主な働き

マグネシウムは、骨や筋肉、神経など体内のさまざまな機能に関わる必須ミネラルです。ここでは、体内での主な働きを3つの面から整理します。
- 骨や歯をつくる材料になる
- 約300種類の酵素の働きを助ける
- 筋肉の収縮や神経の伝達に関わる
骨や歯をつくる材料になる
マグネシウムは、骨や歯の形成に関わるミネラルです。
なぜなら、マグネシウムは体内に約25g存在し、その約50〜60%が骨や歯に集まっているミネラルだからです。残りは筋肉や脳神経などに分布しています。
ミネラルは体内でつくれないため、食事から摂る必要があります。
参考:厚生労働省 健康日本21アクション支援システム e-ヘルスネット「マグネシウム」
約300種類の酵素の働きを助ける
マグネシウムは、体内のたくさんの酵素の働きを支えるミネラルです。
理由は、マグネシウムが300種類以上の酵素を活性化する役割を担っているためです。酵素(体内の化学反応を進めるたんぱく質)は、食べたものをエネルギーに変えるなど、生命活動の土台を支えています。
酵素を介してマグネシウムが関わる主な働きは、次のとおりです。
- エネルギーをつくり出す
- 筋肉を収縮させる
- 神経に情報を伝える
- 体温や血圧を調整する
参考:厚生労働省 健康日本21アクション支援システム e-ヘルスネット「マグネシウム」
筋肉の収縮や神経の伝達に関わる
筋肉や神経の動きにも、マグネシウムが関係しています。
というのも、マグネシウムは筋肉の収縮や神経情報の伝達に関与するミネラルだからです。体を動かすときも、神経が指令を伝えるときも、マグネシウムが働いています。
カルシウムとともに体内で働くのも特徴です。普段は意識しにくい部分ですが、体のあちこちで役割を果たしています。
マグネシウムは便秘にどう関わる?

便通が気になる方に向けて、マグネシウムと腸の働きの関係を食事の観点から整理します。腸との関わりと、合わせてとりたいものを順に見ていきましょう。
医薬品では腸内に水分を引き寄せる作用がある
マグネシウムを含む医薬品には、腸内に水分を引き寄せ、便をやわらかくする目的で使われるものがあります。
厚生労働省の資料でも、サプリメントや医薬品などで多く摂ると、下痢を起こすことがあると示されています。
腸内に水分を引き寄せる作用は、医薬品(酸化マグネシウムなど)で見られる作用であり、食品からの摂取とは量も働き方も異なる点に注意しましょう。
参考:厚生労働省 健康日本21アクション支援システム e-ヘルスネット「マグネシウム」
水分や食物繊維と一緒にとる
便通が気になる場合は、マグネシウムを含む食品だけでなく、水分や食物繊維も合わせて意識するとよいでしょう。
水分不足や食物繊維不足は、便通に影響すると考えられているためです。マグネシウムを含む食材は、食物繊維も豊富なものが少なくありません。
毎日の食事で合わせて摂りたいものは、次のとおりです。
- こまめな水分(食事や間食のときの一杯)
- 海藻やきのこなど食物繊維を含む食材
- 納豆や豆腐などの大豆製品
- 野菜や果物
朝の一杯の水と、海藻入りの味噌汁を組み合わせるといった工夫が取り入れやすいでしょう。
マグネシウムは脳・神経にどう影響する?

マグネシウムは脳や神経にも存在し、信号のやりとりに関わるミネラルです。ここでは、神経との関わりと体内での居場所を整理します。
神経の信号伝達に関わる
マグネシウムは、筋肉の収縮や神経情報の伝達に関与することで知られています。
また、マグネシウムは多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けます。
そのため、マグネシウムは神経の働きやエネルギー産生を間接的に支える成分といえるでしょう。
脳や神経にも存在するミネラル
マグネシウムは、骨や歯だけでなく脳や神経にも存在しています。
その理由は、体内に蓄えられたマグネシウムの分布にあります。マグネシウムは体内の約50〜60%が骨や歯にあり、残りは筋肉や脳・神経に存在するミネラルです。
体内での主な分布を整理すると、次のようになります。
- 骨や歯(約50〜60%)
- 筋肉
- 脳・神経
骨や歯に多く蓄えられながら、筋肉や脳神経でも役割を果たしています。
参考:厚生労働省 健康日本21アクション支援システム e-ヘルスネット「マグネシウム」
マグネシウムを多く含む食品とは

マグネシウムは、特別な食材ではなく、いつもの食卓にあるもので補えます。藻類・豆類・種実類・穀類などの植物性食品に広く含まれ、未精製の食品ほど多い傾向があります。
代表的な食材100gあたりのマグネシウム量は、次のとおりです。
食材 | 100gあたりのマグネシウム量 |
|---|---|
あおさ(素干し) | 3,200mg |
ごま(いり) | 360mg |
アーモンド(いり/無塩) | 310mg |
玄米 | 110mg |
糸引き納豆 | 100mg |
木綿豆腐 | 57mg |
あおさは素干し100gあたりの値です。乾物は実際に食べる量が少ないため、1食分の摂取量とは分けて考えましょう。
参考:文部科学省 食品成分データベース「藻類/あおさ/素干し」
参考:文部科学省 食品成分データベース「種実類/ごま/いり」
参考:文部科学省 食品成分データベース「種実類/アーモンド/いり/無塩」
参考:文部科学省 食品成分データベース「穀類/こめ/水稲穀粒/玄米」
参考:文部科学省 食品成分データベース「豆類/だいず/納豆類/糸引き納豆」
参考:文部科学省 食品成分データベース「豆類/だいず/豆腐・油揚げ類/木綿豆腐」
海藻に多く含まれる
あおさやわかめなどの海藻は、マグネシウムを含む食材として知られています。
理由は、海藻が藻類に分類され、植物性食品の中でも素干しの状態でとくに多く含むためです。ただし、表の数値は乾物のもので、実際に食べるのは水で戻した少量です。
味噌汁やスープに少量加えるだけでも、無理なく取り入れられます。和食の定番として続けやすい食材です。
大豆製品に含まれる
納豆や豆腐などの大豆製品にも、マグネシウムが含まれています。
なぜなら、大豆は豆類に分類され、マグネシウムを含む植物性食品のひとつだからです。糸引き納豆は100gあたり100mg、木綿豆腐は57mg程度を含みます。
納豆や豆腐はやわらかく、ごはんや味噌汁にも合わせやすいため、家族の食卓に取り入れやすい食材です。
種実類に含まれる
ごまやアーモンドなどの種実類も、マグネシウムを含みます。
種実類は脂質を多く含み、マグネシウムなどのミネラルも含まれる食材です。ごま(いり)は100gあたり360mg、アーモンド(いり/無塩)は310mg程度を含みます。
料理にごまをふる、間食にアーモンドを選ぶといった取り入れ方がしやすい食材です。
未精製の穀類に含まれる
玄米などの未精製の穀類にも、マグネシウムが含まれています。
理由は、マグネシウムが穀類の外側の部分に多く、精製で外側を削ると含有量が減りやすいためです。玄米は100gあたり110mg程度を含みます。
白米に少し玄米を混ぜて炊くことから始めると、無理なく続けやすいでしょう。
マグネシウムを毎日の食事でとる工夫

特別な食材を新しく買い足さなくても、いつもの和食や常備品に少し加えるだけで無理なく取り入れられます。ここでは、忙しい朝でも取り入れやすい具体的な工夫を紹介します。
味噌汁や副菜に海藻を足す
いつもの味噌汁や副菜に海藻を加えるのが、取り入れやすい工夫です。
なぜなら、マグネシウムは穀類・豆類・種実類・野菜類・藻類などの植物性食品に広く含まれ、海藻もそのひとつだからです。乾燥わかめやあおさなら、戻す手間も少なくて済みます。
海藻の足し方としては、次のような方法があります。
- 味噌汁に乾燥わかめをひとつまみ
- 冷ややっこにあおさやとろろ昆布
- サラダにめかぶや海藻ミックス
忙しい朝でも、味噌汁にひとつまみ加えるだけで、海藻を手軽に取り入れられます。
間食の選択肢に無塩ナッツを加える
間食に無塩ナッツを選ぶのも、手軽な工夫です。
理由は、アーモンド(いり/無塩)が100gあたり310mg程度のマグネシウムを含むためです。塩分の少ない無塩タイプなら、毎日の間食にも取り入れやすくなります。
取り入れ方としては、食べる分だけ小皿に出す、ヨーグルトに砕いて加えるなどの方法があります。間食として取り入れる場合は、食べ過ぎないよう、あらかじめ量を決めておくと続けやすいでしょう。
参考:文部科学省 食品成分データベース「種実類/アーモンド/いり/無塩」
主食に玄米や雑穀を取り入れる
毎日の主食を見直すのも、無理なく続けやすい方法です。
というのも、未精製の穀類は精製した穀類よりマグネシウムを多く含む傾向があるためです。玄米や雑穀は、白米に混ぜるだけでも取り入れられます。
白米に玄米や雑穀を少し混ぜて炊くことから始めると、食感の変化も少なく、家庭の食べやすさに合わせて続けやすいでしょう。
マグネシウムのサプリの選び方と摂り方

サプリは食事で不足が気になるときの補助として使い、製品の表示量と通常の食品以外からの上限量を確認することが大切です。
ここでは、目安量と上限量、摂り方の注意点を整理します。
食事以外からの上限量を守る
サプリを使うときは、食事以外からの上限量を守りましょう。
通常の食事には耐容上限量(摂り過ぎによる健康への影響を避けるための上限量)が設定されていませんが、サプリなど通常の食品以外からの摂取には上限が定められているためです。
サプリなどの栄養機能食品(国が定めた基準に沿って、栄養成分の機能を表示できる食品)の1日あたり摂取目安量は、80mg〜300mgとされています。
目安量と上限量を整理すると、次のとおりです。
項目 | 値 |
|---|---|
栄養機能食品の摂取目安量(1日) | 80mg〜300mg |
サプリ等からの上限量(成人) | 350mg/日 |
サプリ等からの上限量(小児) | 5mg/kg体重/日 |
ここでの350mgは「通常の食品以外(サプリ等)から」の上限量で、食品からの摂取は含みません。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント」
参考:厚生労働省「栄養機能食品の追加に関する薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会審議結果について」
数回に分けて水分とともにとる
マグネシウムのサプリは、数回に分けて水分とともに摂りましょう。
通常の食事でマグネシウムを摂り過ぎることはほとんどありませんが、一度にまとめてサプリや薬で多く摂ると、下痢を起こすことがあるためです。
あくまで食事を基本とし、サプリは不足が気になるときの補助として考えます。製品の表示や上限量を確認し、一度にまとめて摂らずに調整してください。
マグネシウムの効果は男性にもある?

マグネシウムの推奨量は、性別・年代で異なります。体の中での働きそのものに男女差はありませんが、必要となる量に違いがあるためです。
性・年代別の推奨量は、次のとおりです。
年代 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
18〜29歳 | 340mg/日 | 280mg/日 |
30〜49歳 | 380mg/日 | 290mg/日 |
50〜64歳 | 370mg/日 | 290mg/日 |
65〜74歳 | 350mg/日 | 280mg/日 |
75歳以上 | 330mg/日 | 270mg/日 |
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント」
マグネシウムの効果に関するよくある質問

本編で扱わなかった、子ども・妊娠中・髪・調理・カルシウムに関する疑問を補足します。
子どもにマグネシウムのサプリを使ってもいいですか?
子どもへのマグネシウムサプリの使用は、自己判断で行わず医師や薬剤師に相談してください。
小児の耐容上限量(過剰摂取による健康障害を防ぐための上限量)は、5mg/kg体重/日と厳密に定められています。
そのため、まずは海藻や納豆、豆腐など、普段の食事からマグネシウムを摂ることを基本にしましょう。
妊娠中はマグネシウムを多めにとったほうがいいですか?
妊娠中は、通常よりもマグネシウムを多めに摂る必要があります。
厚生労働省の基準で、妊娠中は付加量(通常時の推奨量に上乗せして考える量)が+40mg/日と設定されているためです。
海藻や大豆製品、玄米などを毎日の食事に積極的に取り入れましょう。もしサプリの利用を考える場合は、医療機関に相談してください。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)の策定ポイント」
マグネシウムは髪にいいと聞きましたが本当ですか?
マグネシウムが髪にいいとは、マグネシウム単独の効果としては断定できません。
マグネシウムは300種類以上の酵素(体内の化学反応を助ける物質)を活性化し、多くの代謝(体の中で栄養素をエネルギーなどに変える仕組み)に関わる重要な栄養素です。
しかし、髪の健康はそれだけで決まるわけではありません。特定の食材に偏らず、海藻や大豆製品、種実類などから、たんぱく質やビタミンなども含めて食事全体のバランスを整えることが大切です。
調理するとマグネシウムは減りますか?
調理の仕方によって、食材に含まれるマグネシウムの量は変わります。
たとえば、乾燥わかめは水で戻すと水分を吸って重量が増えるため、100gあたりの成分値(食品に含まれる栄養素などの量)は乾燥状態とは異なります。
また、ゆでるなどの調理で成分が流れ出ることもあるため、普段の食事では、栄養を逃しにくい味噌汁の具材にしたり、副菜に海藻を加えたりするなど、無理なく続けやすい形で取り入れるのがおすすめです。
マグネシウムとカルシウムは一緒にとったほうがいいですか?
マグネシウムとカルシウムは、どちらか一方に偏らず一緒にバランスよく摂ることが大切です。
これらはともに体内で働く重要なミネラル(体の機能を維持するために必要な栄養素)だからです。
特定の比率にこだわるよりも、推奨量を目安に、色々な食材を組み合わせて毎日の食事から摂ることを基本にしましょう。
海藻や大豆製品には、両方が含まれるものもあるので探してみてください。
まとめ
マグネシウムは、体のさまざまな場面で使われる必須ミネラルで、毎日の食事から無理なく摂れます。記事の要点を振り返ります。
- マグネシウムは、300種類以上の酵素反応や、骨・筋肉・神経の働きに関わる
- あおさ・納豆・豆腐・アーモンド・玄米など身近な食材でとれる
- サプリは食事の補助として、食品以外からの上限350mgを守る
ロピアでは、海藻や納豆、豆腐、ナッツ類、玄米など、毎日の食卓に取り入れやすい食材との出会いがあります。味噌汁に海藻を加える、納豆や豆腐を一品足すなど、いつもの献立に合う形で楽しんでみてください。
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