カリウムを多く含む食品|含有量・摂取目安・調理のポイントをカテゴリー別に解説

フリーランスライター&ラジオパーソナリティ。京都府在住、夫と食べ盛りの子どもたちとにぎやかに暮らしています。毎朝のお弁当作りでは「子どもが飽きずに食べてくれるか」を最優先に、時短メニューをあれこれ試す日々です。 趣味は庭園巡り。働く母として感じるリアルな目線を大切に、食や暮らしに関する記事を執筆しています。
「カリウムが多い食品にはどのようなものがあるのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
カリウムは血圧や体内の水分バランスを整えるうえで欠かせないミネラルです。不足しがちな栄養素でもあるため、毎日の食事から意識的に摂ることが大切です。
この記事では、『食生活♥♥ロピア』がカリウムの基本的な役割から、食品ごとの含有量、効率よく摂るための調理のコツ、腎機能が低下している方への注意点まで、わかりやすく解説します。
カリウムとは?体内での役割と主な働き

カリウムは、体の中の水分量や塩分バランスを整えるために欠かせないミネラルです。血圧の調整や筋肉・神経の正常な働きにも深く関わっており、毎日の健康を支える栄養素のひとつといえます。
不足すると体がだるくなったり、むくみやすくなったりすることもあるため、食事から意識的に摂ることが大切です。野菜や果物に多く含まれているので、日々の食卓に取り入れやすい栄養素です。
塩分・水分バランスの調整に関与する
カリウムには、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあります。ナトリウムが増えすぎると、血管内の水分量が増えて血圧が上がりやすくなります。カリウムはそのナトリウムを体外へ出す「排出役」として機能するとされています。
また、体内の水分バランスはカリウムとナトリウムによって調整されています。カリウムが不足すると、水分や塩分が体内に溜まりやすくなります。その結果、むくみにつながることもあるため注意が必要です。
汗をかきやすい夏や、外食が続いて塩分を摂りすぎがちなときこそ、野菜や果物などカリウムを含む食品を意識して取り入れることが大切です。
筋肉の収縮・弛緩と神経伝達に関与する
カリウムは、心臓を含む筋肉の正常な収縮・弛緩を支えるミネラルです。
筋肉が動くとき、神経からの信号がスムーズに伝わる必要があります。そのプロセスにカリウムは欠かせません。不足すると筋肉が正常に機能しにくくなり、脱力感やこむら返りが起こりやすくなることがあります。
特に運動をよくする方や、体を動かす仕事が多い方は、意識してカリウムを補給しましょう。
カリウムの1日あたりの摂取目安量

カリウムは毎日の食事から補うことが基本ですが、どのくらいの量を摂ればよいのか、具体的なイメージを持てていない方も多いかもしれません。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに、年代・性別ごとの目安量と、現代日本人の摂取状況をわかりやすく整理します。
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
成人の目安量と生活習慣病予防の目標量
成人のカリウム摂取目標量は以下のとおりです。
性別 | 目安量(mg/日) | 生活習慣病予防の目標量(mg/日) |
男性(18歳以上) | 2,500mg | 3,000mg以上 |
女性(18歳以上) | 2,000mg | 2,600mg以上 |
目安量は、一定の栄養状態を維持するのに十分な量の参考値です。高血圧予防などを意識するなら、目標量の摂取をめざすことが望ましいとされています。
食事内容によっては目標量に達しないことも多いため、毎日の食品選びを意識することが大切です。
カリウム摂取量の目安をわかりやすく食品換算で示す
「毎日2,600〜3,000mgと言われてもイメージしにくい」という方のために、身近な食品でざっくりと換算してみましょう。
食品 | 目安量 | カリウム量(目安) |
バナナ | 1本(約100g) | 約360mg |
ほうれん草(茹で) | 1人分(約50g) | 約245mg |
じゃがいも(蒸し) | 1個(約150g、可食部約100g) | 約420mg |
アボカド | 1/2個(約70g) | 約295mg |
豆乳(無調整) | コップ1杯(200ml) | 約390mg |
複数の食品を組み合わせることで、目標量に近づけることができます。1品で補おうとせず、毎食少しずつ取り入れていきましょう。
日本人の平均摂取量は目標量を下回る傾向にある
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、日本人の多くが目標量に届いていないのが現状です。
主な要因は野菜・果物の摂取不足です。加工食品中心の食生活が続くと、ナトリウムは過剰になりやすくなります。一方で、カリウムは不足しがちになるため、バランスが崩れやすくなります。
意識的に野菜や豆類を食事に取り入れることが、不足を補うシンプルな方法といえるでしょう。
参考:厚生労働省「令和5年国民健康・栄養調査」
【カテゴリー別】カリウムを多く含む食品一覧と含有量

ここでは、日常の食事に取り入れやすい食品をカテゴリー別にまとめます。
含有量は100gあたりの目安として比較できるよう整理しました。食材選びの参考にしてください。
参考:文部科学省「食品成分データベース」
野菜類
野菜はカリウムの優れた供給源です。特にほうれん草・枝豆・切り干し大根はカリウムが豊富で、毎日の食卓に取り入れやすい食材です。
食品名 | カリウム量(100gあたり) |
切り干し大根(乾燥) | 約3,500mg |
ほうれん草(生) | 約690mg |
枝豆(生) | 約590mg |
ブロッコリー(生) | 約360mg |
トマト(生) | 約210mg |
切り干し大根は乾燥状態での数値のため、水で戻すと水分を吸って重量が増える分、100gあたりのカリウム量は少なくなりますが、それでも優秀なカリウム源です。
茹でると水分中にカリウムが溶け出しやすいため、蒸す・炒めるなどの調理法を選ぶと効率よく摂取できます。
いも類
いも類は主食代わりにもなる食材で、じゃがいも・さつまいも・さといもがカリウムを多く含みます。
食品名 | カリウム量(100gあたり) |
さといも(生) | 約640mg |
さつまいも(皮なし・生) | 約480mg ※皮つきの場合は約380mg |
やまいも(生) | 約430mg |
じゃがいも(生) | 約410mg |
いも類は腹持ちが良く、家族全員が食べやすい食材です。蒸したり電子レンジで加熱したりすると、カリウムの流出を抑えながら調理できます。
サラダやスープに加えるだけで、手軽にカリウムを補えるのも魅力のひとつです。
果物類
果物は加熱不要で食べられるため、カリウムをそのまま摂りやすい食品です。
食品名 | カリウム量(100gあたり) |
アボカド | 約590mg |
バナナ | 約360mg |
メロン | 約340mg |
キウイフルーツ | 約300mg |
みかん | 約150mg |
アボカドは果物の中でもトップクラスのカリウム量を誇ります。
バナナは手軽さと含有量のバランスが良く、おやつや朝食にも取り入れやすい選択肢です。ただし、果物は糖質も含まれるため、食べすぎには注意しましょう。
海藻・藻類
海藻類は少量でカリウムを効率よく摂れる食材です。乾燥わかめや昆布は特に含有量が高く、スープや味噌汁に加えるだけで手軽に補給できます。
食品名 | カリウム量(100gあたり) |
乾燥昆布 | 約6,100mg |
乾燥わかめ | 約5,200mg |
焼き海苔 | 約2,400mg |
もずく(塩抜き後) | 約59mg |
乾燥タイプは水で戻すとかさが増えるため、1回の使用量は少量になります。毎日の味噌汁やスープに少しずつ加えるだけでも、カリウム補給に役立つでしょう。
ただし塩蔵わかめなどは塩分も多く含まれるため、塩抜きしてから使うことをおすすめします。
豆・大豆製品
納豆や豆乳などの大豆製品、また大豆そのものは、日常的に使いやすいカリウム源です。
食品名 | カリウム量(100gあたり) |
納豆 | 約660mg |
大豆(ゆで) | 約570mg |
豆乳(無調整) | 約190mg |
木綿豆腐 | 約110mg |
納豆は1パック(約45g)でも約297mgのカリウムを含んでいます。毎日の朝食に加えるだけで、継続的なカリウム摂取につながります。豆乳はドリンクとして飲めるため、食事以外の補給にも活用しやすいです。
肉・魚介類
肉や魚はたんぱく質の供給源としてよく知られていますが、カリウムも比較的多く含んでいます。
食品名 | カリウム量(100gあたり) |
さわら(生) | 約490mg |
豚ヒレ肉(生) | 約430mg |
まぐろ(赤身・生) | 約380mg |
鶏むね肉(皮なし・生) | 約370mg |
あじ(生) | 約360mg |
毎日の夕食に取り入れやすい食材ばかりです。焼く・蒸すなどの調理法を選ぶと、カリウムを逃さず調理できます。
塩分の多いタレや加工品(ハム・ソーセージなど)はカリウムが少なく塩分過多になりやすいため、注意しましょう。
飲み物(ドリンク類)
飲み物からもカリウムを効率よく補うことができます。特に豆乳や無塩の野菜ジュース・トマトジュースは、手軽にカリウムを摂れる飲み物としておすすめです。
飲み物 | カリウム量(目安) | 備考 |
豆乳(無調整) | 約390mg(200ml) | 植物性たんぱくも摂れる |
オレンジジュース(果汁100%) | 約420mg(200ml) | 糖質が高めのため量に注意 |
野菜ジュース(無塩) | 約350〜500mg(200ml) | 商品によって差あり |
牛乳 | 約300mg(200ml) | カルシウムも一緒に摂れる |
トマトジュース(食塩無添加) | 約260mg(200ml) | 塩分なしを選ぶと◎ |
塩分入りのトマトジュースや野菜ジュースはナトリウムの摂取量も増えてしまうため、食塩無添加のものを選ぶのがポイントです。果汁100%ジュースは糖質が高めなので、飲みすぎには注意しましょう。
なお、腎機能が低下している方は飲み物でのカリウム補給は管理が難しくなります。必ず医師・管理栄養士に相談するようにしてください。
カリウムを効率よく摂るための調理のポイント

カリウムは水に溶けやすい性質(水溶性)を持っています。そのため、調理の方法によって摂取量が大きく変わることがあります。
家族のために毎日料理をする方にこそ知ってほしい、カリウムを無駄にしないための調理のコツをご紹介します。
生食できるものはそのまま食べる
カリウムを最も効率よく摂る方法は、生のまま食べることです。
加熱処理や水にさらす工程があると、カリウムが水分に溶け出してしまいます。トマト・アボカド・バナナ・きゅうりなど、加熱不要で食べられる食品はサラダや副菜にそのまま活用しましょう。
旬の野菜をシンプルなドレッシングで食べるだけでも、十分なカリウム摂取につながります。
茹でる代わりに蒸す・焼く・電子レンジ調理を活用する
野菜を茹でる調理法は、カリウムが煮汁に溶け出してしまうため、できれば避けたい方法です。以下の調理法を取り入れると、栄養の流出を抑えられます。
調理法 | カリウム流出を抑えられる理由 |
蒸す | 水に直接触れないため、カリウムの損失が少ない |
焼く・炒める | 短時間の加熱で調理でき、流出を最小限に抑えられる |
電子レンジ調理 | 水を使わずに加熱できるため、栄養を保ちやすい |
特に電子レンジでの蒸し調理は、忙しい日でも手軽に実践できるおすすめの方法です。
スープや味噌汁で煮汁ごと摂取する
どうしても茹でる・煮る調理が必要な場合は、煮汁ごと食べられるスープや味噌汁にするのがおすすめです。
カリウムが溶け出した煮汁も一緒に摂ることができるため、栄養の損失を最小限に抑えられます。
- 具だくさんの減塩味噌汁(ほうれん草・じゃがいも・わかめなど)
- 野菜たっぷりのポトフやミネストローネ(コンソメは少量に)
- 豆腐と海藻の中華スープ(塩分控えめに仕上げる)
これらは家族全員が食べやすく、カリウムをまるごと摂りやすいメニューです。塩分を控えめにすることが、カリウム摂取の効果を活かすポイントになります。
カリウムが多い食品を組み合わせた1日の食事例

カリウムを意識した1日の食事モデルをご紹介します。1食で完結させようとせず、1日を通じてバランスよく摂ることが継続のコツです。
食事 | メニュー例 | カリウムのポイント |
朝食 | バナナ・納豆ごはん・豆乳 | 果物+大豆製品でしっかり補給 |
昼食 | ほうれん草の味噌汁・焼き魚・じゃがいも入りサラダ | 野菜・いも・魚を組み合わせ |
夕食 | 蒸し鶏のアボカドサラダ・具だくさんスープ・ごはん | 煮汁ごと摂れる料理を一品 |
間食 | キウイフルーツ・無塩トマトジュース | 飲み物・果物で手軽に補給 |
カリウムの不足と過剰摂取について

カリウムは「摂れば摂るほど良い」というわけではなく、摂りすぎも不足しすぎも体に影響を及ぼすことがあります。
不足・過剰それぞれのリスクを正しく理解したうえで、バランスよく取り入れることが大切です。
カリウムが不足した場合に現れる可能性がある症状
カリウムが慢性的に不足すると、以下のような症状が現れることがあります。
- 体がだるく、疲れやすくなる(倦怠感)
- 筋肉が弱くなる、こむら返りが起きやすくなる
- 便秘になりやすくなる・食欲が低下する
これらの症状がすべてカリウム不足によるものとは限りませんが、野菜や果物が不足しがちな食生活が続いている方は、一度食事内容を見直してみましょう。
カリウムを摂りすぎた場合のリスク
健康な腎臓を持つ方であれば、食品からのカリウム過剰摂取で深刻な問題が起こることはほとんどありません。余分なカリウムは腎臓でろ過されて尿として排出されるためです。
一方、腎機能が低下している方の場合、カリウムをうまく排出できなくなることがあります。血液中のカリウム濃度が高くなると(高カリウム血症)、以下のようなリスクがあります。
- 筋肉の脱力感
- しびれ
- 不整脈
- 重篤な場合は心停止につながることも
サプリメントなどによる大量摂取は健康な方でも過剰になる可能性があるため、基本は食品からの摂取を心がけてください。
腎機能が低下している方への注意

腎機能が低下している方にとって、カリウムの摂取量は慎重な管理が必要です。家族に腎機能が心配な方がいる場合も、ぜひ確認しておきましょう。
【重要】腎機能が低下している方は医師・管理栄養士に相談を
腎臓病・慢性腎臓病(CKD)と診断されている方や、腎機能の低下を指摘されている方は、カリウムの摂取量について医師や管理栄養士に相談するようにしてください。
「体に良い食品だから」と思って積極的に摂ると、かえって体の負担になることがあります。個人の腎機能の状態によって、許容できるカリウム量は大きく異なります。
自己判断での食事制限・増量は行わず、専門家の指示に従った食事管理を行うことが、安全で長続きする健康管理の基本です。
腎機能が低下している方向けの調理法
腎機能が低下している方のカリウム摂取を減らすには、「茹でこぼし」や「水さらし」という調理法が有効です。
調理法 | 方法 | ポイント |
茹でこぼし | 野菜を一度茹でてから茹で汁を捨てる | カリウムが茹で汁に溶け出すため、食材中の含有量を減らせる |
水さらし | 野菜を小さく切って水に30分以上さらしてから調理する | 水にカリウムが溶け出す |
ただし、どのくらい減少するかは食材や調理時間によって異なります。具体的な制限量は必ず医師・管理栄養士の指示に基づいて管理してください。
カリウムに関するよくある質問

カリウムの摂取について、多くの方が気になっている疑問にお答えします。ご自身のライフスタイルに合わせた上手な取り入れ方の参考にしてください。
Q.むくみを解消したい場合、カリウムを摂るのにおすすめのタイミングはありますか?
厳密な決まりはありませんが、塩分を摂りすぎた食事の「直後」や「翌朝」がおすすめです。
たとえば、夜に味が濃いものを食べた場合は、デザートにキウイフルーツを添えたり、翌朝の朝食にバナナや蒸したほうれん草のソテーを取り入れたりすると、体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出をスムーズにサポートしてくれます。
Q.カリウムが多いフルーツやいも類を食べると太りませんか?
食べすぎには注意が必要ですが、適量であればダイエットの強い味方になります。カリウム自体には脂肪を燃やす効果はありませんが、むくみを解消することで見た目をスッキリさせる効果が期待できます。
ただし、アボカド(脂質が多い)やバナナ・いも類(糖質が含まれる)はカロリーもそれなりにあるため、「1日バナナ1本」など、適量を守って取り入れるのがポイントです。
Q.妊娠中や授乳中は、カリウムの摂取量を増やしたほうが良いですか?
厚生労働省の基準では、妊娠中・授乳中におけるカリウムの「付加量(通常より多く摂るべき量)」は設定されていません。
つまり、基本的には一般の成人女性と同じ目標量(1日2,600mg以上)を目指せば問題ありません。
ただし、妊娠高血圧症候群などの予防として医師から個別の指導がある場合は、必ず担当医の指示に従ってください。
Q.食事で摂るのが難しい日があるのですが、サプリメントで補っても良いですか?
健康な方であれば一時的にサプリメントを活用することも可能ですが、基本的にはおすすめしません。食品から摂る場合と違い、サプリメントは一度に高濃度のカリウムが体に入ってしまうため、胃腸に負担をかけたり、過剰摂取のリスクが高まったりすることがあります。
忙しい日は「無塩のトマトジュースを飲む」「納豆を1パック食べる」など、手軽な食品で補うのが最も安全で確実な方法です。
まとめ
カリウムは、野菜・果物・いも類・海藻・豆製品・魚介類など身近な食品に幅広く含まれています。食材を組み合わせながら、毎日の食事の中で無理なく摂ることが大切です。
茹でるよりも蒸す・焼くなど、ちょっとした調理の工夫で栄養の吸収効率も変わります。腎機能が気になる方は、医師・管理栄養士に相談しながら取り入れてください。
毎日の健康維持に欠かせないカリウム。ぜひお近くのロピアで、新鮮な野菜や季節のフルーツを取り入れて、おいしく無理のない食生活を楽しんでみてくださいね!
※本記事は情報提供を目的としており、掲載内容の正確性・完全性・最新性について保証するものではありません。ご利用にあたっては、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。
※商品価格や品揃えは店舗・仕入れ状況により異なります。
